基礎年金底上げ 法案提出見送り
(2025年4月21日)
厚生労働省は17日、自民党部会などとの合同会議に、年金改革関連法案の低年金対策のうち、厚生年金の積立金を活用した国民年金(基礎年金)の底上げを削除した法案概要を示した。一部は残して、2028年度終了見通しの厚生年金の減額措置を2030年度まで延長し、延長期間の減額幅を現行の3分の1程度に抑える案を盛り込んだ。次回会議から国会提出への終盤手続きとなる法案審査に入るとしている。
企業の熱中症対策 罰則付きで6月から施行へ
(2025年4月21日)
厚生労働省は15日、企業に熱中症対策の強化を求める労働安全衛生法の省令改正を公布した。暑さ指数28以上または気温31度以上の環境下(屋外含む)で、連続1時間以上または1日4時間を超える作業が見込まれる場合、熱中症のおそれがある労働者を早期発見し連絡できる体制をつくることを企業に義務付ける。また、重症化を防ぐために応急措置や医療機関への搬送などの手順を事前に作成・周知することも求める。対応を怠った場合、6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される。施行は6月1日。
育成就労の転籍条件骨子案 大都市圏は厳しく
(2025年4月21日)
出入国管理庁は14日、自民党の特別委員会に育成就労制度での転籍条件の骨子案を提示し、了承された。大都市圏(東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知・大阪・京都・兵庫)の受入れ可能な転籍者数を、在籍する育成就労外国人の6分の1以下に制限する。ただし、大都市圏の中でも過疎地域などは例外として制限を設けない方向。大都市圏以外の地方では、同3分の1以下とする。また、転籍の仲介はハローワークなど公的機関に限り、転籍前受入れ企業が支払った初期費用は転籍先企業が負担するパブリックコメントを経て夏頃の省令改正を目指す。
海外過労死対策の団体が結成
(2025年4月14日)
海外勤務中の過労死や過労自殺について、国や企業に対策や労災補償の促進を求める「海外労働連絡会」を、労働者の遺族や弁護士などが3月に結成した。今後、事例を集め対策をまとめるとしている。労災保険特別加入の手続き漏れも多いと見ており、実態調査の必要性を訴えている。
給与の「デジタル払い」 飲食・運輸業界で増加
(2025年4月14日)
給与の「デジタル払い」に関して、スマートフォン決済「PayPay(ペイペイ)」が提供するサービスを導入する企業が100社を超えた。従業員への福利厚生の一環として、飲食や運輸業界などで導入する企業が増えているとのこと。民間調査機関MMD研究所の「給与デジタル払いとポイント経済圏に関する調査」では、デジタル払いの認知度は61.9%に上った一方、現在利用していると回答した人は2.8%にとどまった。