アスベスト訴訟 国の損害賠償義務が確定
(2020年12月21日)
建設アスベスト集団訴訟(東京訴訟)について、最高裁は14日付で、原告側・国双方の上告を棄却し、一人親方などを含む建設作業員への国の損害賠償義務が初めて認められることとなった。また、建材メーカーへの賠償請求についての一部の上告は受理したため、メーカーの責任を認めなかった東京高裁判決が見直される可能性がある。係属中の同種の訴訟でも救済の範囲が広がる可能性がある。
労働組合の組織率が上昇
(2020年12月21日)
厚生労働省の調査から、今年6月時点の労働組合組織率が17.1%(推定値)となり、11年ぶりの上昇(前年比0.4ポイント上昇)となったことがわかった。雇用者数は94万人の減少となる一方、組合員数は1011万5000人(2万8000人増)となった。
在籍出向に助成金を新設
(2020年12月14日)
厚生労働省は、在籍出向を支援するための助成金を新設する。出向元・出向先の賃金負担、出向契約手続や就業規則の見直しに伴う経費などについての支援を検討する。雇用調整助成金は出向でも支給対象となるが、助成率や上限額が低く、出向先が対象にならず使いにくいとの指摘に対応したもの。詳細を詰め、来年3月ごろから運用を開始する方針である。
中小の資金繰り対策要件緩和
(2020年12月14日)
経産省は、中小事業者向けの資金繰り対策としての無利子・無担保融資の対象要件を緩和すると発表した。また、持続化給付金や家賃支援給付金の申込受付期限を1月15日から同月末まで延長すると発表した。無利子・無担保融資は前年比の売上が15%減の事業者だけでなく、直近6カ月の平均が前年より減少した場合も対象とする。持続化給付金では申請の締切りを半月延ばす。家賃支援も同様の対応を取る。
中小企業関連税制〜2021年度与党税制改正大綱
(2020年12月14日)
自民、公明両党が2021年度の与党税制改正大綱を発表した。新型コロナウイルスの影響による負担を配慮する内容となっている。中小企業関連では、1.21年3月に期限を迎える中小企業の法人税率を軽減する特例措置を2年延長、2.後継者不足や業績悪化による経営基盤や競争力を強化する措置(合併や買収後に発生する隠れ債務に対応するために準備金を積み立てる場合の法人税額の圧縮)、3.合併や買収の効果を高める設備投資の後押し(投資額の最大10%を法人税から控除)、4.新規採用で給与総額が前年度より1.5%以上増えた場合は増加分の15%、2.5%以上増えた場合は増加分の25%を法人税から控除等がある。